
「風利銃恐竜 / STYLES」
岐阜を拠点に活動する「風利銃恐竜(フーリガンダイナソー)」という
グループ。色々あって今は2MC体制らしい。トラックはMCのデフチンが
作っていてエレクトロを基調としながら、あくまで現行ヒップホップ的な
ものも嫌いでない感じ。でもそこにはアンチ、という感じも受ける。
もう1人のMCショクパンはデフチンと比較すると地味ではあるが
しっかりしたスタンスを持っていて好印象。前半からトラック、
ラップ、フック部での歌、ともにデフチンの個性が詰まった曲が
並ぶが、特に好きなのは「神take rap」。ショクパンの「無理に
考えて書いた歌詞は本当に伝えたいことじゃないからその場の
雰囲気で録る」みたいなニュアンスの一連のヴァースから本当に
フリースタイルみたいなデフチンのラップもよい。
「神テイク待ち」という内容は同業者としてはとても頷ける。
次曲の徳永英明が元ネタであろう「壊れかけのrap」もデフチンが
2時間かけて作業したパソコンがダウンしたあの虚無感を歌い、
ショクパンが壊れかけのスケボーを歌う。そしてゲストのbogriceが
やたらバナナを食べさせようとするボケた祖母の話、とテーマに対する
解釈が緩くて絶妙。全編フリースタイルな感じで、テーマも
スチャの延長のような緩い曲の多い盤だが、デフチンの歌の上手さと
エッジの効いたトラックの完成度が結果としてスタイリッシュな印象を
作り出している。ラストの無駄に長い話も2人のキャラが分かりアリ。
http://diskunion.net/clubh/ct/detail/080806HH007

「V.A. (DJ NOZAWA) / 革命はいつも下の方から」
アラタさんのアルバム収録の同名曲を冠としたコンピレーション。
ノザワさんのトトロ使いの超メジャー曲「メモリーオブ~」も
入ってたりフェンサーさんのサバーバンの曲も入ってたりで、
世間様では「綺麗めコンピ」と認識されてそうですが、実はゲボベスト!
04年の12インチ「ビックバード」に始まり山田さんとの最重要2曲
(「Tunnel Of Madness」「Kaze」)そして5年前くらいのライブでは
最終曲とかになることが多かった故・AOVメンバー、食パンさんのビート
を使ったコボちゃんのペットもやヴぁい「深海」とまんま「食パンのうた」。
良質のジャパニーズ・アンダーグラウンドを求めている方は是非!
http://diskunion.net/clubh/ct/detail/080821HH007

話はいきなり変わるけどバットマン最新作「ダークナイト」は必見!
ヒース・レジャー最後の怪演となったジョーカーは勿論、長尺を
全く感じさせない脚本も最高です。
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東京勢が一気に減り、地元のアングラ勢(そもそも栃木のヒップホップ自体が
マイナーなのでさらにそのアングラ界といったら・・)により開催された
第三回大会。個人的な感想なんぞ。
■鶴舞
地元での最初の衝撃といえばやはりこの人たち。大阪から帰ってきて
群馬の成熟したシーンをじっくりと目の当たりにしてもやはり異質。
ノンちゃんとも言ってたけど足利BBCにしか思えなかった。
それだけBBCという箱は太田さんの影響のせいか特殊なのだろうけど。
サンプラーを本格的に導入した初のライブだと思うけど完成度は高く
一気に混沌の中にフロアを引き込みこのイベントが単なる社交場ではない
ことを証明してたと思う。身内をあんまり褒めるのも変だろうけど
最高だった。ただ今のシーンには受け皿がなさ過ぎるのが残念。
中野あたりでは受ける気が勝手にしてるのだけど・・・。
都内のオーガナイザーの皆さん、もっと鶴舞を呼んでください!!
■素潜り
MC2人は同学年ということで5W時代から最大のライバルであり
最大の味方。ウォンさん、シゲちゃんもクルー結成後は先輩なのに
自分に対等に接してくれる本当に頼れる兄貴たち。群馬では本当に
愛されてるのが分かる。栃木で素潜りに触れることはほとんどない
アウェーな感じだったがG(グル)のフリーキーでファニーなスタイルは
唯一無二だし、人によっては空回りに見えた光景も無茶苦茶ヒップホップ
だったしストイックな鶴舞とのコントラストもよかったと思う。
ノンちゃんの「サイレンス」はイラ関2に収録するけど既に名曲。
本当に北関東は色々いるんです。
■ドクトルマチダさん
なんかリハから弾けてたマチダさん。最近の趣向らしく、JME直系の
グライムビートも交えバウンシーで安定したステージ。間の自虐MCも
板についてて「宇都宮のアングラMC」の何かを見た気がした。
■自分
調べてみるとなんと昨年6月以来のソロステージだったらしい。
20分持つかどうかすら不安だったけど、レペゼンAKB、DJユウ君の
好サポートのおかげで自分のキャリア史上最も「らしい」ステージになった
かな、と思う。ブラスト、ソース廃刊という日本語ラップ自体が斜陽な
時代にあって、印象の薄い県ワースト1常連の栃木でシーンを確立すること
自体が無謀すぎるわけで。しかし誰かがやるのを待っていては、結局シーン
なんて確立しない。群馬を羨ましがっていてもしょうがない。ドタのいない
北関東で、唯一の栃木のMCとして何が出来るかを精一杯実行した。
皆さんの目にはどう映ったでしょう。
■ダークネスフロウ
UMB茨城大会で知り合ったコトブキさん率いるクルー。
安定したスキルとコーラス、小山シーンの立役者。コントロールラボの曲なんか
愛に溢れてて感動。芯がまっすぐでストレートなヒップホップ。頼もしいっす!
■ドタ
同じイベントで違う時間で立つというのは、初めての経験でもちろん複雑な
思いが交錯するもので。しかし、自分の信じた道を自分の信じたやり方でお互い
ひた走れれば、それは最高なわけで。実際、自信なさそうにしていた昔のソロ
より今はパワフルで本当かっこよかった。言いたいこととか表現したいことが
今は違ってしまったけど、栃木をどうにかしたいって想いは共有してるし、
どこまでもいって欲しい。
■ノリキヨ
「Do my thing」が聞けなかったのが非常に残念だったけどCDとほとんど
変わらない声とフロウで本物であることを証明していた。フロアでの会話が
熱かったな。
仙ちゃんも栃木でリアルなものを広めようとやっきになってて、疲弊する日々の
中でやられちまうことが沢山あるんだろうけど、イベント終盤の喜怒哀楽、
全て混じった怒号をすぐ横で聞いていてマジで頑張らなあかんなと思った。
でも精一杯の熱意を傾ければ人は動くし、人が動けば世界も変わる。
「東京に行かなくても地元に誇れるヒップホップがある」って十代のMCや
DJが思えばもし自分たちの存在が灰になっても意志は消えない。
セウクを通して自分たちも発信していくし、全ラも4回、5回と続くことを
願って。栃木に真のヒップホップを。仙ちゃん、とりあえずお疲れでした!
